なぜそうなるか
消費期限を決めているのは国ではありません——作った会社が試験をして決め、しかも通常は「その期限より短く」設定しています
袋に書かれた日付は、誰が決めているのでしょうか。役所でしょうか。
東京都保健医療局の食品安全FAQに、そのままの問いがありました。
答えは、作った会社です♪
決めているのは、作った会社です
国が決めているのだと思っていました。
「食品を製造・加工した企業等」と書かれています。輸入品の場合は輸入業者です。
東京都のFAQから、回答の部分をそのまま引きます。
「科学的な検査等を行って」が付いています。決め打ちではありません。賞味期限、消費期限のどちらについても、食品を製造・加工した企業等が科学的な検査等を行って決めています。
輸入品についても書かれています。
輸入食品の場合は、輸入業者が、国外の製造業者が設定する期限等を基本に保存試験などを行い、設定しています。
どんな試験をしているか
原文は、試験の種類を4つ挙げています。
| 試験 | 何を見るか |
|---|---|
| 微生物試験 | 細菌の数や食中毒菌の有無 |
| 理化学試験 | 油脂の酸化や栄養成分などの損失 |
| 官能検査 | 「おいしさ」 |
| 目視検査 | 外見上の品質 |
ここが、いちばん効く一文です
試験で出た期限が、そのまま印刷されているわけではありません。これらのデータから「おいしく安全に食べられる」期限を決めます。通常は、この期限よりも短い期限を設定し、より安全性が保たれるように配慮されています。
「この期限よりも短い期限を設定し」と書かれています。
どれくらい短くするかは、原文に書かれていません。当サイトでも書きません。
ここを読むまで、当方は袋の日付を「試験で出た限界の日」だと思っていました。原文はそう言っていません。手前に線を引いた日だ、と書いてあります。
ただし、これは「だから過ぎても平気」という意味にはなりません。どれだけ手前に引いたかが分からないからです。分からないものを根拠にして判断はできません。
そして、この配慮がどの食品にも同じだけ入っているとも書かれていません。食品の種類によって試験が違うのですから、余裕の取り方も同じとは限りません。
当方が言えるのは、原文にこの一文があるという事実だけです。そこから先は、袋の日付を見るしかありません。
法令には、検査方法も値も書かれていません
ここも、はっきり書かれています。
「法令で定められていません」です。期限表示のための科学的な基準として、検査方法や具体的な値は法令で定められていません。
かわりにあるのがガイドラインです。
平成17年2月に食品全般に共通した期限表示の設定に関する科学的なガイドラインとして、「食品期限表示の設定のためのガイドライン」が厚生労働省、農林水産省により取りまとめられました。
ガイドラインの本体は、当サイトではまだ引けていません。引いた回に、この記事から行けるようにします。
当サイトは、個別の食品を判断しません
ここまでが、東京都保健医療局のFAQに書いてある内容です。
手元の食品がどれだけ余裕を持って設定されているかは、この記事には書けません。メーカーごと、食品ごとに違うからです。
書かれているのは、誰が決めているかと、どう決めているかです。
・決めているのは製造・加工した企業等(輸入品は輸入業者)
・保存試験で決める——微生物・理化学・官能・目視の4つが挙げられている
・通常は、試験で出た期限より短い期限を設定している
・どれくらい短くするかは書かれていない
・検査方法や具体的な値は法令に無く、ガイドラインが令和7年3月に全部 改正された
あわせて袋を開けた時点で、消費期限も賞味期限も効きませんと「3ヶ月以上」と「3ヶ月を越える」もどうぞ。
よくある質問
どれくらい短く設定されているのですか
書かれていません。「この期限よりも短い期限を設定し」とあるだけで、割合や日数は出てきません。
会社が自由に決められるのですか
「科学的な検査等を行って決めています」と書かれています。ただし検査方法と値は法令に無く、ガイドラインを参考にする形です。
ガイドラインはどこで読めますか
当サイトはまだ引けていません。厚生労働省と農林水産省が取りまとめたもので、令和7年3月に全部 改正された、とだけ書かれています。
出典
- 東京都保健医療局 食品安全FAQ「賞味期限と消費期限は、誰がどのように決めているのでしょうか?」 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/anzen/anzen/food_faq/hyoji/hyoji05 (更新日 2026年9月4日/決めている主体/保存試験の種類/短く設定すること/法令に無いこと/ガイドラインの改正)