なぜそうなるか
期限を短く設定しすぎて、後から貼り替えた事例があります——ガイドラインが名指しで注意しています
期限を短めに設定しておけば安全、と思いたくなります。そうとも限りません。
国のガイドラインに、短く設定しすぎたために起きた事例が書かれていました。
期限の貼替えです♪
そのまま引きます
期限は短めのほうが安全ではないのですか。
短くしすぎたことが、別の問題を生んだ事例が書かれています。
ガイドラインのQ&Aから、そのまま引きます。
「過度に低い安全係数」「貼替え」「誤解を与えた」の3つが並んでいます。過度に低い安全係数で期限を設定した後、在庫を解消するために、期限の 貼替えを行い、消費者に誤解を与えた事例もあることから、適切な安全係数 を設定することが重要です。
どういう流れか
原文の書き方から読める流れを、当方なりに整理します。
| # | 起きたこと |
|---|---|
| 1 | 期限を短く設定しすぎる(過度に低い安全係数) |
| 2 | 売れ残りが出る |
| 3 | 在庫を解消するために期限を貼り替える |
| 4 | 消費者に誤解を与えた |
この一文が、どこに置かれているか
この文は、安全係数についてのQ&Aの最後に置かれています。同じ答えの前半には、係数を1に近づけ、差し引く日数を0に近づけることが望ましいと書かれています。
つまり、短くしすぎない方向を示したうえで、短くしすぎるとこうなった、という実例が添えられている構成です。
当サイトは以前、安全係数について「1に近づけることが望ましい」を紹介しました。そのとき、余裕を減らす方向に思えて意外だと書きました。
この事例を読むと、方向の理由が一段はっきりします。余裕を取りすぎると、余裕を取った側が後から辻褄を合わせようとすることがある、という話だからです。
ただしガイドラインは、貼替えが違法かどうかには触れていません。書かれているのは、誤解を与えた事例があった、というところまでです。
当方も、そこから先は書きません。どの会社の話かも、いつのことかも、何件あったかも書かれていないからです。
読む側にとって何を意味するか
この事例は、事業者向けのQ&Aの中にあります。読む側が何かをする話ではありません。
・過度に低い安全係数で期限を設定した事例がある
・その後在庫を解消するために期限を貼り替えた
・消費者に誤解を与えたと書かれている
・ガイドラインの結論は「適切な安全係数を設定することが重要」
・会社名も件数も時期も、原文に無い
あわせて「試験で出た期限より短く」の中身は安全係数でしたと期限を決めた根拠は、消費者が聞けますもどうぞ。
よくある質問
期限の貼替えは違法ですか
ガイドラインには書かれていません。「消費者に誤解を与えた事例もある」とあるだけです。
どの会社の話ですか
書かれていません。事例がある、という書き方です。
いまも起きていますか
書かれていません。時期も件数も原文にありません。
出典
- 消費者庁「食品期限表示の設定のためのガイドライン」(令和7年3月・消費者庁 食品表示課)Q&A「加工食品に賞味期限を設定する場合、安全係数についてはどう設定すればよいのでしょうか」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_260401_30.pdf
短ければ安全、ではない——ガイドラインが実例を添えて書いているのは、そこでした。