なぜそうなるか

「常温で保存」の常温には、夏の室温が入っているとは限りません——ガイドラインが温度の付記を望ましいとしています

常温開封後保存方法

袋に「常温で保存してください」と書いてあります。その常温は、何度のことでしょうか。

国のガイドラインは、数字を示していません。かわりに、考慮すべきことを挙げています。

そして、袋に温度を書き添えることを望ましいとしています♪

この記事でわかること ・期限は設定のときに想定した温度を前提にしている ・考慮すべきとされるのは季節・出荷先の外気温・年平均気温の上昇ほか ・フードサプライチェーン全体の温度状況も含まれる ・具体的な温度や湿度を袋に付記することが望ましいとされている ・「常温が何度か」は書かれていない

期限は、想定した温度の上に乗っています

常温って、何度までですか。

このガイドラインに数字はありません。かわりに、考慮すべき要素が挙げられています。

ガイドラインから、そのまま引きます。

期限表示は、開封前の状態で定められた保存方法により保存した場合の期 限であるが、中でも常温で保存することの考え方については、季節、出荷先 の外気温及び年平均気温の上昇のほか、製造や流通・配送及び販売を含むフ ードサプライチェーン全体における温度状況等、外的な変動要素を考慮する 必要がある。

「年平均気温の上昇」まで入っています。

だから、温度を書き添えるのが望ましいとされています

常温で保存する食品は、 「保存の方法」に期限設定の際 に想定した具体的な温度や湿度等の条件を付記することが望ましい。

「期限設定の際に想定した」温度を、袋に書くという話です。

「望ましい」であって、義務とは書かれていません。だから付記が無い商品もあります。無いからといって、決まりに反しているわけではありません。

読む側にとって、何が変わるか

袋に「常温」とだけ書かれていて、温度の付記が無い場合、その期限がどの温度を前提にしているかは分かりません。

分からない、というのが正確なところです。低めを想定しているのか、夏を含めて想定しているのか、書かれていない以上は読み取れません。

当方はここで、「夏の室温は想定外だ」とは書きません。ガイドラインはそう書いていません。考慮する必要がある、としているだけです。

ただし、考慮する必要があるとわざわざ書かれているということは、考慮されていない場合があり得る、という含みは読めます。そうでなければ書く必要がありません。

そして年平均気温の上昇が挙がっているのは、過去に設定した期限が、いまの気温では同じ前提に立たない可能性を示しています。

当サイトが言えるのは、袋に温度の付記があるかどうかを見る価値がある、というところまでです。あれば、その温度が前提です。無ければ、前提は分かりません。

当サイトは、「書かれていない」を「大丈夫」とも「危ない」とも読み替えません。分からない、と書きます。

開封後については、別に書かれています

同じ節に、開封後の記述もあります。

開封後は常温で保存できるものであっても環境中にある微生物に より腐敗が始まる

そして、期限表示が未開封の状態を前提としている旨を表示することは、安全性の観点から情報提供の在り方として適切だ、とも書かれています。袋に「未開封の状態で」と書いてある商品は、この考え方に沿ったものです。

まとめ
・期限は設定のときに想定した温度の上に乗っている
・考慮すべきとされるのは季節・出荷先の外気温・年平均気温の上昇・流通の温度状況
・具体的な温度や湿度の付記が望ましいとされている(義務ではない)
・「常温が何度か」はこのガイドラインに書かれていない
・開封後は常温で保存できるものでも腐敗が始まるとされている

あわせて袋を開けた時点で、消費期限も賞味期限も効きませんと「賞味期限を過ぎても品質が保たれていることがある」は法令の定義もどうぞ。

よくある質問

常温は何度ですか

このガイドラインには書かれていません。別の資料に定義がある可能性はありますが、当方はまだ引けていません。

夏に室温で置いていた食品はどうなりますか

そこは書かれていません。考慮する必要がある、とされているだけです。当方からは何とも言えません。

温度の付記が無い商品は問題がありますか

「望ましい」とされているだけで、義務ではありません。無いことが決まりに反するとは書かれていません。

出典

袋に温度が書いてあれば、それが前提です——書いていなければ、前提は分かりません。

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