なぜそうなるか

冷蔵でも増える菌がいます——期限を決めるとき、見落とされがちな微生物としてガイドラインが挙げています

冷蔵常温

冷蔵庫に入れておけば菌は増えない。そう思っていませんか。

国のガイドラインに、低温でも増殖できる菌が挙げられていました。

期限を決める側が、見落としがちな指標としてです♪

この記事でわかること ・リステリア等の低温でも増殖が可能な菌が挙げられている ・リステリアはpHや水分活性の状態によっては10℃以下でも増殖できる ・病原大腸菌とされていなかった大腸菌も、冷蔵の温度によっては増殖する ・真空包装や脱酸素で期限を延ばす場合は嫌気性菌に注意 ・これは事業者が期限を決めるときの話です

挙げられている菌

冷蔵しておけば大丈夫ではないのですか。

低温でも増殖が可能な菌が挙げられています。ただし、これは期限を決める側の話です。

ガイドラインのQ&Aから、そのまま引きます。問いは「期限設定の際の指標としてあまり認識されていない微生物にはどのようなものがありますか」です。

例えば、リステリア等の低温でも増殖が可能な菌、嫌気性菌、耐熱性芽胞 形成菌等が挙げられます。

3種類が挙がっています。低温でも増える菌、酸素の無いところで増える菌、熱に強い芽胞をつくる菌です。

リステリアについての記述

リステリアは、 pHや水分活性 の状態によって は 10℃以下の保存でも増殖できること

「pHや水分活性の状態によっては」という条件が先に付いています。

そして、大腸菌についても書かれています。

これまで病原大腸菌とされていなかっ た大腸菌であっても、冷蔵の温度によっては増殖し 、危害要因となる場合が あること

「場合があること」という書き方です。いつでもそうなるとは書かれていません。

期限を延ばす工夫と、菌の関係

賞味期限延長の取組として真空包装や脱酸素を行う場合に嫌気性 菌及び耐熱性芽胞

真空包装や脱酸素は、酸素による劣化を防いで期限を延ばす方法です。ところが酸素が無い環境を好む菌もいる、という指摘です。1つの対策が、別の指標を持ち込むことになります。

これは、読む側が何かをする話ではありません

ここを、はっきり書いておきます。

このQ&Aは事業者向けです。期限を設定する人が、どんな指標を見落としがちかという話で、買った人が何をすべきかは書かれていません。

だから当サイトも、何度以下で保存してくださいとか、この食品は避けてくださいとは書きません。書ける材料がありません。

書けるのは、期限を決める側がこういうものを見ている、という一点です。そして冷蔵すれば止まるという単純な絵ではない、ということも読めます。

当方自身、冷蔵庫に入れれば増殖は止まると素朴に思っていました。原文は、条件によっては10℃以下でも増える菌があると書いています。

ただし「だから冷蔵は無意味だ」とも書かれていません。条件によっては、です。条件が何かは、このQ&Aには書かれていません。

体調に不安があるときや、食中毒が心配なときの相談先は、医療機関とお住まいの保健所です。当サイトはそのどちらでもありません。

当サイトは、事業者向けに書かれたものを、読む側の行動の指示に変換しません。書かれていないことを足すことになるからです。

まとめ
・挙げられているのは低温でも増殖が可能な菌・嫌気性菌・耐熱性芽胞形成菌
・リステリアはpHや水分活性の状態によっては10℃以下でも増殖できる
・病原大腸菌とされていなかった大腸菌も、冷蔵の温度によっては増殖する場合がある
・真空包装や脱酸素は嫌気性菌という別の指標を持ち込む
・これは期限を決める側の話で、読む側が何をすべきかは書かれていない

あわせて消費期限を決めているのは国ではありませんと「常温で保存」の常温には、夏の室温が入っているとは限りませんもどうぞ。

よくある質問

冷蔵庫は何度にすればよいですか

このQ&Aには書かれていません。期限を設定する側の指標についての記述です。

リステリアが心配です

当サイトは医療や食品衛生の相談先ではありません。医療機関か、お住まいの保健所へご相談ください。

真空包装の食品は危ないのですか

そうは書かれていません。期限を延ばす工夫をするときに、嫌気性菌という別の指標を見る必要がある、という話です。

出典

この記事は事業者向けのQ&Aを引いたものです。体調に関わることは、資料より先に医療機関へ。食品の衛生については、お住まいの保健所に窓口があります。

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